決算2026/4/9
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約12分

9983 ファーストリテイリング 2026年8月期第2四半期決算レビュー

レポートの要点

  • ファーストリテイリングの2026年8月期上期決算は、売上・営業利益ともに過去最高を記録し、特に海外ユニクロの数量成長、値引き抑制による粗利率改善、固定費レバレッジが利益を牽引した
  • 会社は通期営業利益を7000億円に上方修正し、配当も増額したが、市場予想を上回る好決算にもかかわらず、株価は高値圏にあり、バリュエーションも高いため、短期的な株価上昇は限定的である
  • 中期的な投資スタンスはやや強気だが、今後の株価は北米・欧州の出店効率、中国の利益回復の持続性、国内ユニクロの粗利率が鍵となり、輸送費や原材料高のリスクも残る

(グローバル消費・小売セクター担当)

発表内容の概要と第一印象

今回はファーストリテイリングの2026年8月期上期決算です。第一印象は、数字が強いだけでなく、利益の出方の質もかなり良い、です。上期売上は 2兆552億円、営業利益は 4006億円で、いずれも上期として過去最高でした。ユニクロ事業は全地域で増収増益となり、冬物偏重ではなく、ボトムスやスウェットなど通年商品の訴求で売上の柱が増えています。海外ユニクロは現地通貨ベースでも売上が約 18%増、利益が約 34%増で、円安だけでは説明できない伸びです。

主要な財務実績と前年同期比

  • 連結売上収益は 2兆552億円で前年同期比 14.8%増、事業利益は 3869億円で 28.3%増、営業利益は 4006億円で 31.7%増、親会社帰属中間利益は 2792億円で 19.6%増、上期EPSは 910.25円でした。
  • 売上総利益率は 54.1%で 0.8ポイント改善、販管費率は 35.3%で 1.2ポイント改善しています。
  • セグメント別では、国内ユニクロが売上 5817億円、事業利益 1107億円、海外ユニクロが売上 1兆2413億円、事業利益 2330億円、GUが売上 1684億円、事業利益 157億円、グローバルブランドは売上 627億円で事業利益は 7億円の赤字でした。
  • 地域別では、日本 28.3%、グレーターチャイナ 18.9%、韓国・東南アジア・インド・豪州 19.9%、北米 8.6%、欧州 13.0%で、伸び率は欧州、北米、韓国・東南アジア・インド・豪州が特に高い形です。
  • 営業CFは 4990億円、投資CFは -1791億円で、フリーCFは約 3198億円、現金及び現金同等物は 1兆405億円まで積み上がりました。

市場予想との比較評価

市場比較でも強いです。3カ月ベースの第2四半期営業利益は 1898億円で、LSEG集計の 1616億円を約 17%上回りました。しかも通期営業利益も 6500億円から 7000億円へ引き上げています。ただし、4月9日時点の株価は 67,450円で 52週高値 69,950円に近く、調整後PERは 46.35倍、PBRは 8.30倍です。決算は上振れでも、株価側の期待はすでにかなり高いと見ておくべきです。

業績変動の主な要因

  • ポジティブ要因は 3つです。1つ目は海外ユニクロの数量成長で、欧州、北米、韓国・東南アジア・インド・豪州が高成長を継続しました。2つ目は値引き抑制と在庫精度改善による粗利改善で、中国では受注コントロール強化、欧州では空輸依存の低下、北米では一部値上げとコスト管理が効いています。3つ目は固定費レバレッジで、販売が伸びたことで人件費率や賃料率が下がり、全社の販管費率が大きく改善しました。国内ユニクロも既存店売上が上期 6.5%増で、海外客売上は国内売上の約 10%まで拡大しています。
  • ネガティブ要因も明確です。国内ユニクロは調達に使う為替予約レートの円安で粗利率が 0.2ポイント悪化しており、数量が伸びても原価面の逆風は残っています。グローバルブランドはTheoryの米国不振と貸倒損失で赤字に転落しました。さらに、中東情勢を受けた輸送費やポリエステル原料高は、下期の変動費リスクとして残ります

会社側の通期ガイダンスや今後の見通し

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